こばち母さん知恵袋

映像業界のすみっこで働く“おせっかい母さん”がそっと教えたいアレやコレ

ドラマを観ながら考えてみたこと

                           

実は母さん、テレビドラマがとても好きです f:id:co_cobachi:20201027170635p:plain

 

効果選曲を生業にしてることもありますが、これはもう「ラーメンが好きです」くらい当然にドラマ好きです。

キラキラ恋愛ものも若い頃は多く観てましたが、近年の流行もあっていわゆる“お仕事もの”も楽しんできました。

古いものから言えば、ナースのお仕事、悪女〜わる〜、ハケンの品格ショムニ離婚弁護士・・・

比較的最近だと、トッカン、重版出来、同期のサクラ、凪のお暇(は働かないけど笑)、ハケンの品格の新しいやつも嬉しく懐かしく拝見しました。

どれも女性が職場で、というか社会で、輝き方を模索しながら成長していく(成長させる)物語です。

 

そして、こういったドラマがヒットする度に「女性の社会進出がめざましい中で生まれた女性目線の」とか「働く女性の共感を呼んで」とかいう批評もよく目にしますよね。

でも母さんは同時にその背景の隅っこのほうも見えて考え込んでしまうのです。

異論もありそうですが、そもそも日本のテレビドラマは大人がターゲットとすれば主に女性が観る前提で企画制作されて来た部分があると母さんは睨んでいます。

実際よく登場するじゃないですか?リビングに寝そべって再放送ドラマを観ながら煎餅をバリっと...なんて場面。午後の再放送枠は新ドラマの番宣を家に居るであろう奥様達に向けてする為にチョイスされています。

これは女のほうが勤務時間が男よりも少なくて在宅率が高いというこれまでの事実があるからでしょう。昼下がりじゃなくてもドラマのゴールデンタイムである夜9時10時だって、世の男たちは帰宅しやしません。

 

活躍めざましいはずの働く女性のドラマの中でも、どうやら女性はピタリ定時か遅くても6時頃までに仕事を終え、出会いを求めてクラブに通うか(子持ちだとこれが家飲みに変わりますね)、愚痴を吐き出せる友人達と集まるか、が日常。

それが急なトラブルでデートに間に合わない!とか意地悪な上司や客のせいで仕事が終わらない!とか言ってドラマを盛り上げるのです。あの娘さん達はせいぜい遅くても7時頃には帰宅していて飲みがある日でも10時には風呂入って美肌パックしています。じゃないとあの可愛らしさは保てません。

そしてドラマ内の働く男性たちはと言うと、夜9時を過ぎても当然の残業。または、今日は早く終わった!ならばの同僚や上司、取引先との付き合い飲みで「俺いつものね」と毎晩のお決まりコース。

合間にイケメン独身の脇では中年サラリーマンがちょっと携帯の待ち受け画面を眺めて、今夜も子供の顔は寝顔しか見れないよ〜、もしくは待ち受けの子供は別れた元妻のところで…と、ため息をつくばかり。。てな調子です。

 

一応言っときますけど、ドラマはしっかり面白いんです!

そりゃもう毎クール母さんは夢中です。

どんな登場人物にもちゃんと納得できるし主役達が可愛すぎカッコ良過ぎなこと以外は現実味もある。

この現実味がちゃんとある事を、ちょっと母さん自身に問いたくなっちゃう、という話でしてね。

 

友人を大切にするのも良いことだし、付き合いも大事。

仕事を頑張ることにも異論はありません。

でもなんでこんなに女性の生活と男性の生活って時間軸や子供との関わり方にズレがあるの?もっと言うと、なんでそう思うような場面ばかりのドラマが出来上がるの?

 

それはこれまでそうやって

女性と男性が社会の中で住み分けを行って来たからなんでしょうね。

 

母さんがドラマを見続けて、もう何十年経ちますでしょうか?

あぶない刑事から数えますか?

まさか太陽にほえろ!から数えちゃいますか?

いっそロボコンから数えても良いんですが。

 

とにかくね、もうね、

ずぅーーーーーーーーーーーっと

 

女性も男性も

その役割が変わってません

 

優しい、家に居るママ。

厳しい、授業参観に来るママ。

優しい、日曜にゴルフに行っちゃうパパ。

厳しい、模試と通知表しか見ないパパ。

悲しい、シングルマザー。

悲しい、離婚されたオトコ。

寂しい、独身オンナ。

寂しい、独身オトコ。

 

一転、結婚すれば万々歳!

 

な、世界観。。。

 

長いですよ。

テレビが出来て、ドラマが作られるようになって、もう数十年ですよ。

 

そろそろ、変化しても良いんじゃないでしょうか?

 

そして変化するべきは男性も女性も雇用する側もされる側も「お互いに」です。

いま現在、終電ギリギリまで仕事に費やす女性もきっと居ますし、夕方5時ピタリに仕事を終えてまっすぐ子供のお迎えに行くパパも居るでしょう。それはでも、代わりに結婚や出産を諦めていたり、奥さんが夜遅い仕事に就いていたりするからですよね。

それは役割を誰かと取り替えただけです。

 

自分や誰かの我慢や犠牲の上で仕事をしたり子育てをしたりじゃないと何も進めない仕組みが、残念ですがまだたくさん残っています。

 

 

これは勝手な母さんの理想ですが・・・

 

企業は従業員が定時で帰ることを当然として、残業代で稼がなくとも給与がある程度の水準に達していて

従業員は男女の別なくその人の性格やスキルに見合った部署に配属されて

どんな仕事に対しても敬意と感謝を持つことが出来て

ちょっとしたイレギュラーで残業して帰りが遅くなってもセクハラにも痴漢にも遭わず家族や恋人からも理解され

結婚や出産が退職の理由なんて時代錯誤だよね〜!でも転職はしちゃうかも?くらいな女性が当たり前で

彼女の海外赴任について行きたいんです!と言う青年や、お給料ぜんぜん少ないけど結婚したいんだ!とプロポーズする青年も当たり前で

結婚も離婚も出産も介護も人生の中のひとつの章にすぎないと誰もが感じていて

そして必要ならいつでも助けてくれる誰かが近くに居て

子供のお迎えはパパもママも一緒に行けて

夕飯は誰か料理の得意な人が作るか当番制にするかして

毎晩、家族揃ってたくさん話したり喧嘩したり慰めたりして

とは言え独りで食べたとしてもちっとも嫌じゃなくて

そりゃまぁ時々は友人とも飲みにも行くけど、仕事関係は気の合う人としか会わないようにしても全然支障無いし

育児放棄も虐待も無く近所の大人達みんなで子供を見守っていて

浮気?何それ?

いじめ?何それ?

かわいそうって何?

幸福と不幸ってどう違うの?

捨て猫?捨て犬?まぁ無いでしょうけど見つけたら全部連れといで!

 

 

ていう未来に

本気で変わりませんか?

 

未来を変えるためには、今、ちっさい事から自分が変わっていく必要があります。そのちっさい今の変化の積み重ねでしか、未来を変える手立てはありません。

 

あなたは、まずどこから変わりたいですか?

 

期待してます。

いつか、未来のドラマを驚きではなく当たり前なものとして観ていたいんですよ、母さんは。

期待しています!

 

 

てゆう、熱い妄想を誰か受け止めてくださいまし。

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理想が現実になった時、少なくとも半沢は生まれないなぁ。